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ニュージーランドはエコツ−リズムに注力している。2001年9月11日の米同時テロ事件が起きたとき、同国の首相が、「ニュージーランドは安全です」というキャンペーンを世界的に展開したことで有名である。
韓国も大統領が率先して観光立国をアピールしている。タイは「びっくりタイランド・観光キャンペーン」を展開しており、ゴルフとスキューバを目的に年間1087万人の観光客が同国を訪れている。
中国は高度経済成長という目標達成の一環として、2008年の北京オリンピックを目標に観光に大変な力を入れている。観光立国運動を進めると国民のマナーその他が良くなり、グローバルな一種の社会的標準の達成を目指すという副次効果も期待されている。
先述のように日本の圏内観光産業はひどく低迷している。その多くは温泉などを中心に集客を図る観光ホテルや旅館街だが、これらは実は設備産業である。
設備や建物に大きな投資をしているため、少しでも稼働率が下がるとすぐに赤字になる。近年は客足が長期間低迷し、構造不況業種化している。
生きていくのに精一杯だから部屋を遊ばせておくわけにいかないということで、大手旅行会社に大幅な、ダンビングなどをして集客をしている。そのために経営力が低下し、それが原因でサービス内容が劣化し、集客がままならないという悪循環に陥っている。
客足の低迷はこの一五年ほど著しい。バブル崩壊やそれによる不況の影響もあるが、原因はそれだけではない。
顧客の価値観と観光産業の提供するサービスがひどいミスマッチを起こしている。国内の観光地や観光産業は高度成長期に団体客を取り込む形で発展してきた。
「団体宴会主義」と言われるもので、大規模な宴会と精々一泊二日の短期宿泊を前提にしていた。ところが最近は、主として若い人たちの好みの変化で、とりわけ会社などの団体旅行が大幅に少なくなってしまっている。

団体旅行は、個人に情報も資金も乏しい開発途上段階の国に向いた旅行スタイルである。有力な情報がなく、どこへ行ったらいいか分からないから旅行社に任せる。
お金がないから大量取引で割引の利く団体旅行が好まれる。かつては日本もそうだった。
ところが、現代の日本は成熟社会となり、情報はあり余るほどあるし、人々はそれなりに資金も持っている。そうなると、知らない人と行く団体旅行は嫌われることになる。
いまでは個人や家族、友人連れなどメンバーや好みに応じた旅行が求められているが、団体旅行時代のスタイルを引きずった観光地の多くはそうした変化に対応できていない。

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